長寿大国日本
日本って、少子高齢化社会となっているようですが、その現実を見ることってなかなかないですよね。
そして、
- 何故高齢化社会になっているのか
- 何故日本は長寿の国なのか
- 作者: 萬田緑平
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2013/02/13
- メディア: 新書
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私は、3年前ほどに祖父を亡くしました。
90歳を超えていて、言語障害があり、痴呆も始まっていました。
そんなとき読んだ本がこれ。
祖父が体調を崩し、入院した途端、ご飯を食べさせるのが難しいから、胃瘻にしようというのです。
胃瘻っていうのは、胃に穴を開けて、チューブを繋いで胃に直接栄養を送り込む装置のようなものです。
つまり、経口摂取だと、誤嚥して肺炎を起こしてしまうかも知れないから、病院側はリスク回避、且つ、楽チンな胃瘻にしたいのです。
私はそのころ、胃瘻についての知識はありませんでしたから、母たちに任せっきりでした。
結局、胃瘻をつける間も無く、病院でのストレス、病院による手術ミスで亡くなりました。
そして先日、祖母も亡くなりました。
同じく90歳を超えていました。
祖母は、痴呆は始まっていたものの、そこまで悪くはありませんでした。
入院のきっかけは、圧迫骨折。
高齢者にはよくあるそうです。
それまでは、正常にご飯などを食べていた祖母ですが、入院した途端、経口摂取を止められてしまいました。
かといって、骨折での急性期入院なので、すぐには転院させられません。
しばらくは点滴のみの生活。
安定期に変わると、他の病院に転院させられ、そこの病院でも点滴のみ。
周りを見渡すと、胃瘻をつけた高齢の患者ばかり。
祖母も胃瘻を勧められたそうですが、さすがに祖父のこともあり、母たちが断ったそうです。
結局は、栄養もあまり摂取できないため、そのまま老衰していきました。
その病院で思ったことは、
この人たちのおかげで、日本は長寿大国となっているんだ。
ということ。
胃瘻の患者は、基本的に寝たきり。
ご飯の時間になると、看護師さんが「◯◯さん、ご飯ですよー」っていって、白いドロっとした栄養剤を天井にぶら下げていく。
もちろん、患者には意識のない人が殆どだ。
この光景はとても普通ではない。
まるで病院のための家畜だ。
病院の養分だ。
病院の利益のために生かされている。
大抵の場合、入院する際は急なことが多い、だから正しい知識がないまま、入院させられ、医師の提言をそのまま受け入れて、入院させる。
それが一番正しいことと思ってしまう。
更に、入院なんてことが起きるってときは、正常な思考を持てていない場合が多い。
医師に少しでも強く言われればそのままだ。
詳しい構造はわからないが、胃瘻患者を大量生産し、病院にとっては手間暇のかかりづらい、患者が死ぬまで点数を稼げる患者の完成だ。
こうして長寿大国日本が出来上がっているのだ。